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令和6年12月16日(月)~22日(日)の間、諏訪市役所正規職員に協力をいただき、「諏訪市議会議員ハラスメントに関するアンケート」を実施し、ハラスメント行為等は、相手の人格及び尊厳を侵す人権問題であり、被害者の心身に影響を及ぼすことを再認識しました。
そこで、諏訪市議会は、市民や職員から信頼され品格ある議会の実現に向け、全ての市民、職員及び議員の個人としての人格を尊重し、相互の信頼を深め、快適に働くことができる環境を確立することによって、地方自治の本旨に基づく互いの役割を十分に発揮することができるよう、ハラスメント行為等の根絶及び未然防止に努めることを決意し、今後の取組等について、以下に記します。
1.アンケート調査の結果の概要・分析等について
目 的 |
議員ハラスメントの実態を調査すること、及びアンケート結果について議員間で認識を共有し、その対応策を含め「(仮称)議会ハラスメント防止条例」の制定等を検討するため。 |
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対象者 |
議員 |
正規職員 |
合計 |
15名 |
461名※ |
476名 |
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回答者数 |
15名 |
189名 |
204名 |
回答率 |
100.0% |
41.0% |
42.9% |
実施期間 |
令和6年12月16日(月)~令和6年12月22日(日) |
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実施方法 |
ながの電子申請による回答 |
※「諏訪市議会議員ハラスメントに関するアンケート実施結果」の詳細は、こちらをご覧ください。
正規職員461名を対象とし、189名の職員の皆さまより回答をいただき、回答率は41.0%でありました。アンケート結果の公表にあたっては、職員からの回答を原文通り掲載することについて、明確な同意を得る過程が不十分であったこと、また、非常にデリケートな内容等が含まれていることから、回答者本人が意図しない公開によって、心理的影響・ハラスメントの二次被害等を生む恐れがあると判断をし、全ての自由記載部分を非公表といたしましたが、ここでは、一部の概要にも触れさせていただきます。
問3、「議員からどのようなハラスメント行為等(ハラスメントとの定義付けが難しいものでも不快に感じたものを含む。)がありましたか」の設問に対して、
○職員に対する暴言 12件 ○政党新聞の購読 9件 ○業務の強制 6件 ○不適切な対応 5件
○セクハラ行為 5件 ○アルハラ 1件
に関連する具体的な記載をいただきました。
また、問9「ハラスメント行為等を防止するために、望むこと」の設問に対して、
○コンプライアンス研修等、理解を深める取組の実施 37件
○相談や通報(職場内含む)の部署設置 10件
○罰則の明文化 2件 ○距離をとる等改善措置 5件 ○議員の自覚・気づき 23件
〇今後の改善に期待できない 2件 ○議会組織としての取組 2件
に関連する具体的な記載をいただきました。
2.アンケート結果を受けての取組について
アンケート結果を真摯に受け止め、いただきました貴重なご意見やご指摘を参考に、議会全体として解決策を議論し、まず以下の点に取り組みました。
(1) 2月7日(金)に、議会改革アドバイザーを招き、「ハラスメント撲滅・防止に向けて」議員研修を開催した。※「議員研修」の詳細は、こちらをご覧ください。
(2)政党新聞の購読について、購読者(職員)との意思確認(合意)の上、無理な勧誘はしないこととした。
(3)各部局への面会(出入り)について、市民の大切な個人情報等を扱う部署もあることから、基本的に窓口で声をかけて用件のある職員を呼んでいただくこととした。
(4)(仮称)議会ハラスメント防止条例の制定について、骨子(案)を議会運営委員会に示し了承を得たことから、今後は、当該条例の早期制定を目指し全議員で協議を重ね、ハラスメント相談(通報)窓口の設置や議長からの直接指導等を含む対応についても検討していくこととした。
3.今後の対応策について
今後、諏訪市議会の全議員が取り組むべきこと等を、以下に記載し、改善に努めてまいります。
(1)「(仮称)議会ハラスメント防止条例の制定」
全議員がハラスメントの定義や影響について理解を深めるため、専門家を招いたセミナーやワークショップを実施し、条例制定に向けた具体的な研究を行うとともに、パブリックコメント等を実施し、市民や職員からも意見を募り、より実効性のある条例制定を目指します。
(2)「定期的な研修等の実施」
職員と議員間において安全で信頼できる環境を構築するために、定期的に研修を行い、ハラスメントに関する最新の知識や事例、対策を学び、必要に応じたアップデートを行います。
また、議員間でも定期的に意見交換の場を設け、各議員が自由に意見を述べられる環境を整備し、ハラスメント撲滅と防止に向けた課題や解決策について議論を深めることを目指します。
(3)「フォローアップと評価」
研修会や意見交換の効果を評価するための仕組みを作り、定期的にハラスメント撲滅と防止に向けた進捗状況等を確認します。また、他人事ではなく、議会全体の問題として議員一人ひとりの参画意識を高めます。
(4) 「市民・職員とのコミュニケーション」
互いの認識の違いやコミュニケーション不足がハラスメントを発生させる原因となり得ることから、様々なコミュニティや市民、職員との対話を進め、我々の取組やハラスメント撲滅と防止に向けた進捗状況等を市民や職員に周知し、理解を得られるように努めます。
以上について、取り組むことで、諏訪市議会はハラスメント撲滅と防止に向けた一歩を踏み出し、議会改革を進めてまいります。
引き続き、皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。
諏訪市議会議長 横 山 真
諏訪市議会議員 近藤 一美 森山 博美 藤森 靖明 藤森 綾子 岩波 万佐巳
吉澤 美樹郎 牛山 実弦 小泉 正幸 高木 智子 大 津 学
小山 博子 牛 山 正 伊藤 浩平 井 上 登