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令和6年度 第2回 諏訪市議会議員研修会を開催しました!

記事ID:0070481 更新日:2025年3月24日更新 印刷ページ表示

令和6年度 第2回 諏訪市議会議員研修会を開催しました!​​ 

諏訪市議会では、「議員の資質向上と市民のための議会改革の実現」を目指し、岩崎弘宜(イワサキヒロマサ)(※正式には「立」さきとなります)議会改革アドバイザーをお招きし、令和7年2月7日(金)・8日(土)と2日間にわたり議員研修会を開催しました。当日の研修の内容や様子を、以下にお伝えします。

【岩崎氏略歴】                                                      長野市出身。茨城県取手市役所総務部情報管理課長の現職。議会事務局職員歴通算27年。公務員アワード2021において、公務員アワード等受賞。また、議会改革度ランキング2020,2021において、2年連続、取手市議会、総合全国第1位獲得等、幾多の賞を受賞。公務の傍ら、市町村アカデミー、NOMA、JIAM研修講師や市町村議会議員研修会講師として日夜奮闘。長野県千曲市・埼玉県宮代町の議会改革アドバイザーとしても活躍中。  

挨拶​​​ ​研修​ ​ ​   ​

 ≪ 1日目 2月7日(金)午後1時30分から午後4時25分 (於)諏訪市役所201会議室 

本日のテーマ「ハラスメント撲滅と防止に向けて&皆さんからいただいた課題解決に向けて」について

令和6年11月10日(日)に開催された、諏訪市議会議員を対象とした「ハラスメント研修」において、当市議会における議員間、職員に対するハラスメントが、過去の伝聞も含め、複数挙げられたことから、12月16日(月)~22日(日)の間、議員・諏訪市役所正規職員に対し「諏訪市議会議員ハラスメントに関するアンケート」を実施し、令和7年1月20日(月)には、その結果について、公表しました。

そこで前半は、本アンケート結果も踏まえ、岩崎アドバイザーより「ハラスメント撲滅と防止」に取り組むべく、研修をいただきました。また、初日の研修は、執行部の部課長の皆さんへも公開し、研修の様子を自由に参観いただき、内容を共有しました。

「諏訪市議会議員ハラスメントに関するアンケート」の実施結果はこちらです。

挨拶​ ​挨拶​ ​  ​ ​​ ​​

【ポイント1】

岩崎アドバイザーから、まず「お金をかけず、汗をかかず、すぐできること」として、以下の提案をいただきました。

1.基本条例と政治倫理条例を、全員で読み上げよう!

議会基本条例と政治倫理条例が遵守されていないからこそ、「ハラスメントがある」との回答があるとして、以下の条文を、本会議、委員会の始まる前に全員で読み上げることを提案いただき、早速復唱いたしました。

【諏訪市議会基本条例】

 (議員の政治倫理)

第8条 議員は、市民の代表者としてその倫理性を常に自覚し、公正かつ誠実を基本として、良心及び責任感を持って行動 し、政治倫理の向上と確立に努めなければならない。

【諏訪市議会議員の政治倫理に関する条例​】

 (議員の責務)

第2条 議員は、市民全体の奉仕者及び代表者として、市政に関わる権限と責務を深く自覚し、法令及び他の条例はもとより、第4条に規定する政治倫理基準を遵守して活動しなければならない。

 (政治倫理基準)

第4条 議員は、次に掲げる政治倫理の基準(以下「政治倫理基準」という。)を遵守しなければならない。

(1) 議員の品位及び名誉を傷つけ、市民の信頼を損なうような一切の行為を慎み、その職務の執行に関して市民の疑惑を招くおそれのある行為をしないこと。

(4) 市職員の公正な職務の執行を妨げ、又はその権限若しくは地位による影響力を不正に行使させるような働きかけをしないこと。

【ポイント2】

また、今後に向けては、​以下の3点を提案いたいただきました。

1.ハラスメント撲滅・防止条例制定に向けての策定調査の実施

2.最低月1回、定期(例:毎月第一月曜日10時から)オンラインによる議員と議会事務局の情報共有会の開催

3.最低年1回、弁護士等専門家を招いてハラスメント研修を実施し、見つめなおすこと

​【ポイント3】

そもそも議会は、「自分と考えの違う議員」、「所属会派・政党」、「性別」、「当選回数・得票数」、「住んでいる地域」、「これまで歩んできた職歴や経験」等から、ハラスメントが起きやすい環境であるとして、以下の点について、教示・助言等をいただきました。

1.三権分立の考え方(議会(立法)・首長(行政)・裁判所(司法))の真ん中に、住民を入れること

2.二元代表制(首長と議会は選挙で選ばれ対等)であるにも関わらず、議決権のほうが偉いとの勘違いをしないこと

3.首長は大きな権限がある。議員にはほぼ権限がない。あるのは「議会」と「議長」

4.だからこそ、「議会」として議論しまとまって、市民福祉向上につながる議会に!

また、市役所新規採用職員との意見交換、係長との懇談等を行い、職員と対等な関係を築き、議員が「怖い存在」ではないことを示す取手市議会の取組等を紹介いただきました。

​【ポイント4】

1.課題解決に向けて対話をしよう!

「ハラスメントはなぜ発生するのか?」、「ハラスメントを発生させないためには議会・議員として何が必要か?」について、議員間でグループワークを行い、各自の意見・考え方を、模造紙に書き込みながら出し合い、「ハラスメント」や「コンプライアンス」について共通理解を深めました。また、「この模造紙は宝の山」として、これをブラッシュアップさせていくことの重要性を教示いただきました。

最後に議会人としての振る舞いについて、議員を辞める際、きれいに終えられるよう、「辞めてよかったと言われない議員人生を」との言葉で、前半の「ハラスメント撲滅と防止に向けて」の研修を終えました。

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また後半は、各議員から事前に提出されたアンケートを踏まえ、課題解決に向けた講義・提案をいただきました。

岩崎アドバイザーからは、今までの議会運営や申し合わせ等を改善改革、進化・深化させるために、「今までの当たり前をいったんゼロに」、「自分と自分の議会を見つめ直す」、「何か一つでも気づき進化する・チェンジする機会にする」といった視点で、本研修に向き合ってほしいとの話があり、

  • 採決時の退席について、退席者は表決権を棄権するため、退席の理由を明らかにすることが道義的責任であること!
  • 試行で「一般会計決算・予算審査特別委員会」を議員定数の半分で任期と調査期間を1年で設置し、審査してみてはどうか。決算予算案の審査への向き合い方が重要。決算を受けて予算に提言!
  • 「議論を尽くす」ことの意識付けを議会全体でしていくこと!
  • 審査、討議、議論する材料は、なるべく早めに共有。タブレット導入まではメール添付で共有し、委員は必ず目を通して委員会に臨むことを徹底すること!

等の、課題解決・改善改革に向けた提案等をいただき、1日目の研修を終了しました。

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≪ 2日目 2月8日(日)午前8時56分から午後0時05分 (於)諏訪市役所201会議室 ≫

本日も、前日に引き続き「皆さんからいただいた課題解決に向けて」をテーマとして、

  • 議会の多数が「やる」と決定したのであれば、民主主義の根幹として、その方向性に向かって議論を尽くして、より多くの成果をあげるべく行動を期待する。忙しく、他の仕事との兼業も難しければ、報酬の増額も検討を!
  • 声に出すことは続けてほしいが、他者より賛同を得られなかったのなら、力不足、納得させる論拠や資料不足である!
  • 議会が「やる」と決めたら、全議員が知恵を出し合い、役割を分担する等、協力して事業のブラッシュアップを!
  • 各委員会の情報共有のため、傍聴やインターネット配信を!
  • 年間の事業ロードマップを作成し、議長に議運等で協議するよう求めること!
  • 「できっこない」では、できません。諦めずに前を向いていくこと。自分からノーサイドにしない!
  • 議論を尽くし、意見が分かれているときは採決、民主主義の過半数の原則で決定を!
  • 議員として自信を持てるよう自己研鑽を!
  • 色々な意見・考えがある人間の集合体が議会。それぞれの意見を聴き、論点、争点を討議してほしい。討議の議会に!
  • 目指すものに対し議員全員違いがあるのが議会。概ね同じ方向性がどれだけ多数になるか、その議論をしっかりとすること、そして、それを市民に公開することで変化が起きる!
  • 〇×を決めるのが皆さん。その表決をするまでの議論・討議の過程に厚みを持たせられるような議会に。それには事前調査と研究、自己研鑽を!
  • 論点・争点を明確にする審議・審査方法の導入を。ホワイトボードや模造紙、プロジェクター等々の活用を!
  • 目的や効果が十二分に理解せず行われていることがあれば、一度、必要性や議会機能としての生産性等を議論!
  • 議長は議運に諮問し答申を受けて、判断すること!
  • 法的根拠のないことで「無礼な発言」、または「不穏当な発言」があれば、法令に基づき発言取り消し要求や懲罰動議を提出すること!
  • 委員長采配向上のため委員長研修実施を!
  • ハラスメントも含め、見て見ぬふりをしない。お互いが助ける。360度カメラ、ネット配信、モニター制度導入を!
  • やらなければならないこと、やったほうがよいことをやりきっていない集合体。
  • 会派制の撤廃 等

以上、多くの提案・提言等をいただき、2日間の研修を終えました。

最後に

出席した各議員の2日間の感想(一言)を、議席番号順に紹介します(原文ママ)。

【1 近藤 一美】大変参考になった。課題として、会派制の是非、代表質問、一般質問について、議会運営委員会の在り方について検討したい。

【2 森山 博美】ハラスメント研修と議会の課題が結び付いていると確信しました。早期改革するよう努めます。

【3 藤森 靖明】議員の資質、議会運営について改めて考える機会となりました。個人それぞれをまとめリーダーシップを発揮することは難しいと感じました

【4 藤森 綾子】2日間の研修を通して学んだことを議員・事務局共に分かり合いこれからの諏訪市議会に反映していければと思います。

【5 岩波万佐巳】今までの慣習、先例集に載っている事が検討しなくてはいけない事が多いと感じた。認識誤りにも気付かされた。

【6 吉澤美樹郎】ハラスメント研修、議会への問題定義と自分ごととして振り返れる大変ためになる時期を過ごせました。

【7 牛山 実弦】(体調不良により、研修会を欠席)

【8 小泉 正幸】人により、捉えかたの違いを実感しました。なんとなく考えていたことが、本来から外れている事など、目から鱗が落ちました。

【9 高木 智子】(体調不良により、研修会を欠席)

【10 大津 学】 ハラスメントは「声に出して読み上げる」で大分減らせると思う。さらに議会改革のために学び続けたい。

【11 横山 真】少しずつでありますが、徐々に議員間討議ができる雰囲気になってきた。会派不要議論も必要だと感じた。

【12 小山 博子】今回、認識の違うものが多くありました。今後、議会のあり方を学び、更に市民に開かれた議会としていきたい。

【13 牛山 正】 この2日間の研修を受け、目からうろこが落ちるものがありました、また気づきを与えて頂き有難うございました。

【14 伊藤 浩平】ハラスメントついては、改めて謙虚に行くことが重要と再認識。議会の課題の研修はまだまだ続けていきたい。

【15 井上 登】 課題について具体的な指摘があり基本的なルールについて共通認識が必要であり、リスペクトが大事と感じた。

研修​ 研修 研修   ​

諏訪市議会として、本研修会で得たさらなる「学び」や「思い」を、「ハラスメント撲滅と防止」、そして、「議員の資質向上と市民のための議会改革実現」にいかし、引き続き開かれた議会、信頼される議会をめざしてまいります。今後ともご理解ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 諏訪市議会議長  横山 真

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