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小丸山古墳出土品(その4 宝飾品と須恵器)

記事ID:0002163 更新日:2020年12月2日更新 印刷ページ表示

銀製の梔子形空玉の画像
銀製の梔子形空玉[その他のファイル/382KB]

薄い銀板を星形に成型の画像
薄い銀板を星形に成型[その他のファイル/362KB]

小丸山古墳からは、葬られた人物が身に着け、着飾ったと思われる首飾りがいくつか出土しています。銀製の梔子形空玉(くちなしがたうつろだま)は1点の出土ですが、元は数十個を紐で通して首飾りとして使用されていたと思われます。空玉は円形や梔子形などがあり、長野県内では飯田市など数例で出土がある程度の珍しい品です。奈良県斑鳩町藤ノ木古墳からは多量の空玉が出土しており著名ですが、基本的な形状は小丸山古墳も共通します(藤ノ木古墳は未盗掘の墓で、副葬品全体が国宝に指定されています)。

ガラス玉は深い青色のものと、緑色のものがありました。成分はいずれも「高アルミナソーダ石灰ガラス」という一般的なものですが、作り方には鋳型・引き伸ばし・巻付けの各製作技法を用いていることが判明しました。

須恵器(すえき)と呼ばれる、窯で焼かれた土器の破片が発掘調査では出土しています。甕や壷といった大きな容器の破片で、しかもバラバラに小さな破片で出土しました。そのようなあり方は他の古墳の事例などから、墳丘(盛土部分)や石室の入口などで故意に割られたためと考えられ、破砕による供養のような祭祀行為が行われた結果と推測されます。古墳時代、諏訪や周辺地域では須恵器を焼いた窯がないので、古墳から出土したものは他の地域からもたらされた製品であるといえます。
破片ごと特徴を見ていくと、東海地方の窯(猿投山麓など)で生産されたものと、現在の群馬県域で生産されたものがあることが判明しました。モノや人は西からも東からも来ていることが、小さな土器の破片から判明したことは貴重な成果といえます。
長野(シナノ)と群馬(カミツケ)は、ともに古墳時代以降の馬の生産地として有名であり、馬を介した広域での交流・物流があったとも推測されます。

青色のきれいなガラス玉の画像
青色のきれいなガラス玉[その他のファイル/453KB]

群馬県域で生産された可能性がある須恵器の大甕 断面三角状の粘土貼り付けが特徴の画像
群馬県域で生産された可能性がある須恵器の大甕 断面三角状の粘土貼り付けが特徴[その他のファイル/445KB]

お問い合わせ先

教育委員会事務局生涯学習課文化財係
電話番号:0266-52-4141

ファックス番号:0266-53-6219

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