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諏訪市役所における健康経営の取り組みについて
令和7年4月1日、金子ゆかり諏訪市長は「健康経営®」を宣言しました。
諏訪市役所で働く職員が心も体も健康で、自らの成長を実感でき、心理的安全性の保たれた職場において、自身の持てる能力を最大限に発揮し、業務を遂行できる職場づくりを目指して、令和4年に職員サポート室を設立しました。
この理念を市役所内部にとどまらず外部にも発信し、共有することによって社会的責任を果たし、信用を高めるため、健康経営に取り組むという意思表示が必要であると考えました。
健康経営とは
諏訪市として健康経営を推進する目的
コロナ禍を経て、健康に関わる当市を取り巻く環境は、少子高齢化による労働人口の減少、定年延長、子育てや介護と仕事の両立などの多様な働き方への対応、メンタルヘルスの重要性の高まり、医療費削減の必要性、SDGsの取り組みなど急激に変化しています。
この様な状況を踏まえ、今まで実施してきた健康管理や人材育成を単独の事業としてでなく、「健康経営」として包括的に捉え、職員一人ひとりが自分らしく能力を十分に発揮して働ける職場づくりを戦略的に実施していくことが必要です。
「健康経営」を推進することによって、多くの行政課題解決のために働く自治体職員の心身の健康度を高め、健全な職場を作り、市民サービスを向上させることを目的とします。
諏訪市健康経営宣言
すべての職員が、心身の健康維持はもとより、円滑なコミュニケーションと信頼関係の構築を大切にし、互いの人権を尊重し合い、多様な価値観を受け入れ、意欲的に働ける職場環境の実現を目指し、ここに「健康経営」に取り組むことを宣言します。
<活動の方針>
1.職員の健康管理体制を充実し、心身の健康維持・増進を支援します。
2.メンタルヘルス対策や相談体制の充実により、職場の心理的安全性を確保します。
3.コミュニケーションの活性化を促進し、互いの人権を尊重し支え合う職場文化を醸成します。
4.ワーク・ライフ・バランスの推進を通じて、健康的で持続可能な(多様な)働き方を支援します。
5.健康増進のための情報提供や活動を積極的に行い健康リテラシーの向上を支援します。
令和7年4月1日 諏訪市長 金子ゆかり
健康経営推進体制
具体的な取り組み内容と目標
1.職員の健康管理体制を充実し、心身の健康維持・増進を支援します。
(2)健診後のフォロー体制の充実(健康管理申出書・特定保健指導・健康相談)
(3)健診後の有所見者の減少
●職員健康診断受診率(定期健診及び人間ドックの受診率)
評価指標 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2025年度目標値 |
職員健診受診率 | 99.3% | 99.3% | 99.2% | 100% |
●健康リスク・バランス(各数値は長野県市町村共済組合所属別健康レポートを使用)
評価指標 (該当率) |
諏訪市 | 長野県市町村職員共済組合全体 | |||||
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2025年度目標値 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
腹囲等 リスク |
29.7% | 29.1% | 31.2% | 25% | 34.1% | 32.8% | 31.3% |
血糖 リスク |
53.3% | 56.8% | 58.9% | 50% | 57.8% | 59.3% | 59.3% |
血圧 リスク |
28.8% | 25.3% | 27.3% | 25% | 33.2% | 34% | 33.1% |
脂質 リスク |
59% | 57.8% | 60.3% | 55% | 60.2% | 57.9% | 57.1% |
喫煙 リスク |
11.8% | 12.8% | 10.6% | 5% | 16.7% | 16.7% | 12.2% |
●特定保健指導受診率(各数値は長野県市町村共済組合所属別健康レポートを使用)
評価指標 | 諏訪市 | 長野県市町村職員共済組合全体 | |||||
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
2025年度目標値 |
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
特定健診保健指導 実施率 |
9.8% | 50% | 48.5% | 90% | 23.9% | 25.9% | 31.5% |
2.メンタルヘルス対策や相談体制の充実により、職場の心理的安全性を確保します。
(1)ストレスチェックの受検率向上と高ストレス者への対応
(2)職員への相談体制の充実(カウンセリング実施とサポート室での相談)
(3)メンタルヘルスに関する研修や講座の実施
●ストレスチェック実施率と高ストレス者割合
評価指標 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度目標値 |
ストレスチェック受検率 | 98.9% | 98.1% | 99.3% | 99.2% | 100% |
高ストレス者率 | 12.9% | 9.8% | 13.2% | 14.0% | 10% |
●職員サポート室での相談件数
評価指標 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
相談総数 | 1,243件 | 951件 | 930件 |
実人数 | - | 306人 | 374人 |
3.コミュニケーションの活性化を促進し、互いの人権を尊重し支え合う職場文化を醸成します。
(2)横のつながりを意識した階層別研修の強化
(3)新規採用職員に育成員を配置
〇研修の実施状況【令和6年度】
●「アンガーマネジメント研修」
日 時:令和6年7月18日(木)9時45分~11時45分/13時15分~16時15分
内 容:
1回目 アンガーマネジメント研修(アサーション編)
基礎編にアンガーマネジメントの視点からのアサーションの考え方を加えて実施。
2回目 アンガーマネジメント研修(実践編)※アンガーマネジメント診断付き
参加者:1回目25名/2回目17名
●「コミュニケーションマナー研修」
日 時:令和6年5月22日(水)13時30分~15時30分
内 容:コミュニケーションの基本とマナーの根本である「心根」のあり方について、講義とロールプレイングで学ぶ。
参加者:34名
●「実践!職場のコミュニケーション研修 ~風通しの良い職場を目指して~」
日 時:令和6年10月16日(水)13時15分~16時15分
内 容:メンタルヘルスの向上やハラスメントを防止すると共に、職場でのアサーティブなコミュニケーションのスキル向上を目的として実施。職員が共に協力し合い、能力を発揮できる職場づくりを目指す。
参加者:25名
●「ハラスメント研修」
日 時:令和6年8月20日(火)13時30分~15時00分
内 容:ハラスメントとは何か、ハラスメントをなくすためにはどうしたらよいか、働きやすい職場をどのように作っていけばいいのかを講義とワークにより考える。
参加者:29名
4.ワーク・ライフ・バランスの推進を通じて、健康的で持続可能な(多様な)働き方を支援します。
(2)休暇の取得率向上(年次有給休暇、夏季休暇等特別休暇)
(3)各種制度の利用率を高め、働きやすい職場環境を整備
- 男性の育児休業取得・孫休暇の創設・子の看護休暇、育児参加休暇、部分休業、早出遅出、介護休暇、介護時間等の利用促進
- 利用促進のための職場マネジメントの強化、業務改善、適正な人員配置等を各職場と連携し調整を図る
●平均時間外勤務時間
評価指標 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2025年度目標値 |
平均時間外勤務時間(時間/月) |
11.1時間 |
11.7時間 |
11.3時間 |
10時間未満 |
●年次休暇取得日数
評価指標 |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
2025年目標 |
年次有給休暇取得日数/人 |
10.3日 |
10.9日 |
13.3日 |
15日 |
年次有給休暇取得率/人 |
28.0% |
29.7% |
36.1% |
37.5% |
●男性育児休業取得率
評価指標 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2025年度目標 |
男性の育児休業取得率 |
14.3% |
26.3% |
33.3% |
75% |
5.健康増進のための情報提供や活動を積極的に行い健康リテラシーの向上を支援します。
(1)庁内広報、すたサポ通信の発行等による情報発信
(2)健康に関する研修や講座の開催、イベントへの参加
〇研修の開催内容【令和6年度】
●「快適な睡眠のために~まずはやれることからやってみましょう~」
日 時:令和6年9月3日(火)13時30分~16時30分
内 容:睡眠の基本や重要性を知識として知り、眠れない時の具体的な対処法などについて講義やリラクゼーション体験等を通じて実践的に学ぶ。
参加者:32名
●「健康学習会 目・肩・腰に効く!簡単エクササイズ」
日 時:令和7年2月6日(木)10時00分~11時30分
内 容:業務で引き起こされる眼精疲労、肩こり、腰痛を緩和するエクササイズを実際に体験し、不快な症状の改善を図る。
参加者:18名
〇研修の開催内容【令和5年度】
●「睡眠力向上研修」
日 時:令和5年9月7日(木)13時30分~16時30分
内 容:睡眠のメカニズムや快眠のために守るべき条件等を知ることにより、睡眠の質を高める。
参加者:33名
●「健康学習会 睡眠にかかわるセルフケア~心地よく眠りにつくために~」
日 時:令和6年1月19日(金)13時30分~15時30分
内 容:睡眠の基本や重要性を知識として知り、眠れない時の具体的な対処法などについて講義やリラクゼーション体験等を通じて実践的に学ぶ。
参加者:34名
●「健康学習会 今すぐできる健康づくり~栄養と運動のウソ?ホント?~」
日 時:令和6年2月8日(木)10時00分~11時30分
内 容:身体の基本となる毎日の食事と運動をテーマにクイズ形式で学ぶほか、職場でスキマ時間に出来る簡単な運動を実施する。
参加者:20名
【参考】健康経営に関連する宣言及び計画等について
諏訪市では健康経営を推進するために関連する以下の宣言等を行っています。
イクボス・温かボス宣言について
(以下、宣言全文)
私は、職員の子育てや介護等の家庭生活と仕事の両立を応援し、すべての職員が意欲と能力を十分に発揮して、活躍できる職場づくりを進めながら、市民に信頼され、期待に応えられる行政を実現し、自らも仕事と私生活を楽しむ「イクボス・温かボス」になることを宣言します。
令和7年4月1日 諏訪市長 金子ゆかり ほか
特定事業主行動計画 『健やか子育てプラン2』
諏訪市は、行政機関としての立場から子どもたちの健やかな育成に取り組むことはもちろん、一つの事業主としての立場から、職員の子どもたちの健やかな育ちを応援するための制度や体制づくりを目的に当計画を策定しました。
制度について紹介した『子育て・介護応援ハンドブック』を活用し、職員の制度利用を推進しています。
諏訪市職員カスタマーハラスメント対策基本方針
近年増加している悪質クレームや不当要求などの迷惑行為、いわゆる“カスタマーハラスメント”から職員を守るため令和7年4月1日に「諏訪市職員カスタマーハラスメント対策基本方針」が制定されました。この方針は、組織として職員が担当する行政サービス等の利用者に対する適切な対応を定めることにより、質の高い市民サービスの提供と市民の福祉増進を図ることを目的とするものです。
人材育成基本方針
諏訪市では人材育成基本方針に沿って、職員の育成を行っています。職員一人ひとりが主体的に能力や資質の向上を図ることともに、組織で人材育成を図るための制度の構築や職場環境の整備を図ること目的にしています。