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民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について

記事ID:0076037 更新日:2025年12月16日更新 印刷ページ表示

令和6年5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部を改正する法律が成立しました。
この法律では、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールが見直されており、令和8年4
月1日に施行されます。

◎親権・養育費・親子交流などに関する民法等改正の主なポイント

【1】親の責務に関するルールの明確化
 父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されています。

【2】親権に関するルールの見直し
  1.父母の離婚後の親権者
 離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者と定めることができるようになります。
  2.親権の行使方法(父母双方が親権者である場合)
 父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。
 (1)親権は父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは他方が行います。
 (2)次のような場合は、親権の単独行使ができます。
      ・監護教育に関する日常の行為をするとき
       (例)食事や服装の決定、通常のワクチンの接種、習い事
      ・こどもの利益のため急迫の事情があるとき
 (3)特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行為者を定めることができます。

 3.監護についての定め
 父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されています。

【3】養育費の支払確保に向けた見直し
 ・養育費の取決めに基づく民事執行手続が容易になり、取決めの実効性が向上します。
 ・法定養育費の請求権が新設されます。
 ・養育費に関する裁判手続の利便性が向上します。

【4】安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
 ・家庭裁判所の手続中に親子交流を試行的に行うこと(試行的実施)に関する制度が設けられています。
 ・婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されています。
 ・父母以外の親族(祖父母等)とこどもとの交流に関するルールが設けられています。

【5】財産分与に関するルールの見直し
 ・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
 ・財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
 ・財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。

【6】養子縁組に関するルールの見直し
 ・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
 ・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。

 〇詳しくは、下記の法務省ウェブサイトをご覧ください。


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