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スマートコンポスト(大型生ごみ処理機)実証実験の結果について
諏訪市では、燃やすごみの減量施策として生ごみの削減に取り組んでいます。
平成20年から福祉作業所「さざ波の家」に設置している「大型生ごみ処理機」の老朽化に伴い、新たな生ごみ処理方法を検討しています。
1 実証実験の目的
2050カーボンニュートラルの実現のため、より環境負荷の少ない生ごみ処理方法としての有効性を確認し、新たな生ごみ処理方法として、燃やすごみ減量を促進することを目的とします。また、寒冷地におけるスマートコンポストの正常な分解機能を検証した事例が少ないことから、厳冬期における生ごみの高速分解の効果を検証します。
2 スマートコンポスト
株式会社komhamが展開する微生物群「コムハム」を使った大型生ごみ処理機の名称で、今回の実証実験で活用します。一般的なコンポストや大型生ごみ処理機では、数週間から数か月をかけてたい肥を生成していますが、スマートコンポストは約1日で一定量の生ごみの98%を水と二酸化炭素に高速分解する効果が期待できます。また、スマートコンポストは発生する二酸化炭素の量が焼却処理に比べ約1/113、一般的なコンポストを使用してたい肥を生成する時に比べ約1/10と環境負荷を低減することが見込まれます。
3 実証実験について
諏訪市在住の一般市民を対象とした市民モニターを募集し、モニターの家庭から出る生ごみをモニター自身がスマートコンポストに投入し、生ごみが正常に分解されるか検証します。
実証実験実施期間
令和6年1月9日(火曜日)から令和6年2月16日(金曜日)約1か月間
設置場所
諏訪市役所(諏訪市高島一丁目22番30号)
4 実証実験の結果について
・生ごみの総投入回数 106 回
・総投入量 115.72kg
・生ごみの総分解量 37.70kg
・最終分解率 32.58%
1日の平均利用回数は2.9回/日、平均投入量は3.13kg/日
【考察】
今回の実証事業では、十分な分解率を達成できず、寒冷地におけるスマートコンポストの運用において課題が残りました。一方、コンポストの利用率や利用者の感想は良好であり、「さざ波の家」に設置している「大型生ごみ処理機」の老朽化に伴う、新たな生ごみ処理方法の実用可能性を検証することができました。今後は報告書を基に検証し、令和6年度中に導入の可否を慎重に検討します。