○諏訪市議会議員の政治倫理に関する条例

令和2年12月11日

条例第33号

(目的)

第1条 この条例は、諏訪市議会議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関する規律の基本となる事項を定めることにより、議員の政治倫理の確立及び向上を図るとともに、議会の権威と名誉を守り、もって市民に信頼される民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、市民全体の奉仕者及び代表者として、市政に関わる権限と責務を深く自覚し、法令及び他の条例はもとより、第4条に規定する政治倫理基準を遵守して活動しなければならない。

2 議員は、自ら研さんを積み、資質を高めるとともに、市民の信頼に値する倫理性を自覚し、議員としての品位の保持に努めなければならない。

3 議員は、市民の声を広く聴取する機会を設けるとともに、市民活動に積極的に参加するよう努めなければならない。

(市民の責務)

第3条 市民は、主権者として公共の利益の重要性を深く認識し、議員に対し、その権限又は地位による影響力を不正に行使させるような働きかけをしてはならない。

(政治倫理基準)

第4条 議員は、次に掲げる政治倫理の基準(以下「政治倫理基準」という。)を遵守しなければならない。

(1) 議員の品位及び名誉を傷つけ、市民の信頼を損なうような一切の行為を慎み、その職務の執行に関して市民の疑惑を招くおそれのある行為をしないこと。

(2) 市が締結する請負契約、業務委託契約、物品納入契約その他の契約又は指定管理者の指定に関し、特定の者に有利又は不利となるような働きかけをしないこと。

(3) 政治活動に関し、政治的又は道義的な批判を受けるおそれのある寄附を受けないこと。

(4) 市職員の公正な職務の執行を妨げ、又はその権限若しくは地位による影響力を不正に行使させるような働きかけをしないこと。

(5) 自己の地位を利用して、自己又は第三者が不正に利益を得る行為及び特定の個人又は団体が不当に不利益を被る行為をしないこと。

(6) 市から補助金の交付を受ける法人その他の団体の代表に就任しないように努めること。

(7) 市税等の納付を誠実に行うこと。

(審査の請求)

第5条 市民又は議員は、議員が前条の政治倫理基準に違反する行為を行った疑いがあると認めるときは、その理由を明らかにした文書を添えて、市民にあっては地方自治法(昭和22年法律第67号)第18条に規定する選挙権を有する者の1,000分の1以上の者の、議員にあっては2人以上の者の連署をもって、その代表者から議長に審査の請求をすることができる。

(審査会の設置)

第6条 議長は、前条に規定する審査の請求を受けたときは、速やかに諏訪市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置するものとする。

(所掌事務)

第7条 審査会は、政治倫理基準に違反する行為の存否について審査を行い、その結果を議長に報告するものとする。

(組織)

第8条 審査会は、委員6人以内をもって組織する。

2 審査会の委員(以下「委員」という。)は、議員のうちから議長が指名する。ただし、審査の対象となる議員(以下「審査対象議員」という。)及び審査の請求を行った議員は、委員になることができない。

(任期)

第9条 委員の任期は、指名された日から当該請求を受けた事案の審査が終了するまでの間とする。ただし、議員の職を失ったときは、その任期を終了するものとする。

(委員長及び副委員長)

第10条 審査会に委員長及び副委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。

2 委員長は、審査会を代表し、会務を総理する。

3 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故あるとき、又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。

(会議)

第11条 審査会の会議(以下「会議」という。)は、委員長が招集し、会議の議長(以下この条において単に「議長」という。)となる。

2 会議は、委員の半数以上が出席しなければ、開くことができない。

3 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

4 会議は、公開とする。ただし、出席委員の3分の2以上の同意をもって、非公開にすることができる。

5 議長は、必要があると認めるときは、審査対象議員、審査の請求を行った代表者その他関係人に会議への出席を求め、その意見若しくは説明を聴き、又は資料の提出を求めることができる。

6 前項の規定により会議の出席又は資料の提供を求められた審査対象議員又は審査の請求を行った代表者は、これに応じなければならない。

7 第5項の規定により会議の出席又は資料の提供を求められた関係人は、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。

8 議長は、審査対象議員から弁明の機会を求められたときは、これに応じなければならない。

(秘密の保持等)

第12条 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また同様とする。

2 委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。

3 審査会の運営に関し必要な事項は、委員長が審査会に諮って定める。

(審査の結果報告及び公表)

第13条 議長は、審査会から審査の結果の報告を受けたときは、速やかに、その結果を審査の請求を行った代表者及び審査対象議員に通知するとともに、公表しなければならない。

(措置の要求)

第14条 審査会は、議員が政治倫理基準に違反したと認めるときは、違反した議員に対して必要な措置を講ずるよう議長に求めることができる。

2 審査会は、議員が政治倫理基準に違反していないと認める場合であって、審査対象議員の名誉を回復する必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるよう議長に求めることができる。

(違反に対する措置)

第15条 議長は、審査会から議員が政治倫理基準に違反したと認める旨の報告を受けたときは、議会運営委員会に諮り審査し、必要な措置を講ずるものとする。

2 前項に規定する審査に際しては、審査会による報告を尊重するものとする。

3 第1項に規定する審査に際しては、審査対象議員に弁明の機会を与えるものとする。

(補則)

第16条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

諏訪市議会議員の政治倫理に関する条例

令和2年12月11日 条例第33号

(令和2年12月11日施行)