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~平成18年度 施政方針~

~平成18年度 施政方針~

最終更新日:2016年4月1日(金曜日) 06時28分 コンテンツID:2-2-7736-358

平成18年度の当初予算案並びに各議案をご審議いただきました3月市議会定例会は、2月24日に開会し3月20日に閉会しました。今議会でも、市が提案しました全議案について可決をしていただきました。
 以下に、3月議会で表明しました施政方針(新年度にあたり、市政に臨む基本的な考え方、予算の大要)について申し上げます。市民のみなさんのご理解とご協力をお願いいたします。

は じ め に

 私は、平成11年5月の市長就任以来、「ともに生きるまちづくり」を市政運営の基本理念とし、市民のみなさんとの協働のまちづくりを推進してまいりましたが、いよいよ新年度は市長2期目の最終年となります。私は、2期目の市政運営にあたり、選挙において市民のみなさんにお約束した政策の実現のため、全力を注いでまいりました。この3年間では、まず、おらほのまちづくり事業の浸透、市民協議会活動の拡大、市民参画による地域福祉計画の策定に代表されるように、市民参加による行政の推進という形を作り上げました。また、総合福祉センターや「すわっこランド」といった市民の憩いの拠点となる場を設けました。さらに、子育て環境づくりの推進、中洲小学校給食棟改築などの教育環境の充実、また、ごみの祭日収集、資源物のリサイクル・リユースの推進、霧ヶ峰の草原保護、諏訪湖浄化・高度地区の指定による環境と景観の保全など、市民生活に密着した面においても力を入れてまいりました。また、工業メッセや大連諏訪ブースを通じての企業支援やものづくり王国諏訪の再生を図るなど産業の振興に努めるとともに、河川・道路の改修促進、国道20号バイパスの早期着手、地震等の防災対策、複合型産業のまちづくりなど、都市基盤の整備にも取り組んでまいりました。多くの事業につきましては、お約束を果たせてきたものと自負しておりますが、諏訪地域6市町村の合併については残念な結果に終わってしまいました。
 この間、国の三位一体の改革が打ち出され、地方自治体は、財源見通しが困難な状況での財政運営を余儀なくされる厳しい環境が続いています。このようななかでは、ともすれば萎縮傾向になりがちですが、私は、2月の臨時市議会において、全会一致でお認めをいただきました旧東洋バルヴ諏訪工場跡地の取得は、行政のやる気、元気、根気を示すものと考えております。その際にも申し上げましたが、東バル跡地は、将来の諏訪市及び諏訪地域を展望した場合、地域活性化の大きな資源であり、地域再生の核・起爆剤となるものであります。私は、この東バル跡地一帯、上諏訪駅一帯、間欠泉・足湯地域の3点を頂点とした回遊性のあるトライアングルと、その先に「すわっこランド」、諏訪大社上社を位置付けたまちづくりを構想してまいりたいと思っております。また、跡地活用についての具体的なアイディアは、広く市民のみなさんからもお寄せいただき、貴重な財産である東バル跡地にみんなで夢を描き、そしてその夢を実現してまいりたいと願っております。
 なお、この土地の取得にあたりましては、市民のみなさんをはじめ広く篤志を募り、その寄付金を積み立ててまいります。この用地と寄付される建物は、当面は工業メッセの会場が主な利用になりますが、将来に向けた活用方法を多くの声を聞きながら検討してまいります。

 新年度の市政運営にあたり、各種事業を通して、すべての市民のみなさんと行政の協働による「ともに生きるまちづくり」が、理念から実践としてまちの隅々に息づく、明るく活力ある諏訪市づくりに邁進してまいる覚悟であります。

2005年を振り返り

 さて、2005年の世界情勢は、大規模テロが各地で起こり、平和への道のりはまだまだ遠く感じます。また、カシミール地方の大地震やアメリカ南部のハリケーンでは大きな被害が出て、そのたびに自然の驚異を痛感いたしました。経済面では、原油の高値水準が続いていることが懸念されますが、世界の均衡ある経済発展や日本の景気回復のためにも、適切な供給が行われるよう願うところであります。また、依然として民族紛争が世界各地で絶えませんが、地球的、世界的な問題に関しては、宗教や人種、風習や文化の違いを乗り越えて、武力や暴力に訴えない問題解決を切に望むものであります。

 国内では、景気は踊り場を脱却し、回復基調に乗り始めるなど、経済面では明るい兆しが見えてまいりました。一方で、JR福知山線の脱線事故や耐震強度偽装問題、深刻なアスベスト被害、少年や少女をめぐる残虐事件の発生など、社会における国民の生命や生活の安全を脅かす出来事が相次いで発生し、ここ数年、かつて世界一といわれた日本社会の安全性が揺らぎ始めていることに歯止めがかからなかった年でもありました。年末のライブドア事件を含め、古来、わが国にあった世界に誇れる倫理観や価値観を、改めて見直す必要もあるように思えた一年でもありました。
 国政では、9月の衆院選で自民党が歴史的大勝を果たし、郵政民営化に代表される改革路線が国民に支持されたかたちになりました。また、昨年はわが国の総人口が戦後初めて前年を下回り、人口減少社会に突入したことによって、社会保障や労働力確保などの対策が本格的に急がれることになり、将来のわが国を考えるうえで大きな転換点となった年でありました。

 次に、県との関係では、当市におきましては、諏訪警察署の移転改築事業が喫緊の課題であります。3年連続で前向きな決定が下されないことは、誠に遺憾であり、非常に残念な思いを強くしております。管轄する地域住民の安全を守り、地震など災害時の拠点ともなる建物に不安があることは速やかに解消すべきであり、今後も県警及び諏訪警察署とともに移転改築を県当局に強く働きかけてまいりたいと存じます。

 このようななかで昨年の市政は、市民のみなさんの暖かいご支援をいただきながら、計画した主な事業が概ね順調に進みました。
 最初に、「すわっこランド」についてでありますが、市民待望の健康づくりの拠点であるこの施設は4月6日にグランドオープンし、去る2月14日には入館者数20万人を達成することができました。利用者の皆さんからいただきました運営面や施設面へのご意見に、施設職員はじめ市を挙げて対応し、改善を重ねた結果、多くの方から喜んでいただけるような施設となりました。今後とも利用者のみなさんの声に耳を傾け、よりすばらしい施設となるよう努めてまいります。

 次に、行政各分野について申し上げます。
 まず、生活環境面でありますが、ごみの減量化とリサイクルの徹底、環境保全に努め、コンポストの斡旋、剪定木等のチップ化、バイオトイレの設置、太陽光発電設置補助事業の継続、散乱ごみのない美しいまちづくり事業、放置自動車の処理、飛散アスベストの測定、諏訪湖浮遊物の除去などによって、生活環境の向上を図ってまいりました。このほか、霧ヶ峰高原の草原再生のために、試験的に実施した火入れ事業は、数年間は継続して、その結果を検証する時間が必要かと思っております。
 福祉施策・健康づくりに関しましては、市民参加で策定した諏訪市地域福祉計画の具体化に向けて、推進協議会と4つの推進部会を設け、現在、推進案のとりまとめが行われています。
 高齢者福祉につきましては、芸術療法の普及や「すわっこランド」を利用した温水運動教室などによる介護予防事業を進めてまいりました。また、介護保険制度の改正などに伴う高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の見直しに取り組んでおります。
 健康づくりの面では、基本検診は市が費用を全額負担して受診率を高めるとともに、事後指導の充実で市民の健康向上に努めてまいりました。また、16年度から始めた乳房マンモグラフィ検診については、対象年齢を40歳以上に拡大して充実を図った結果、受診者が22%増加しております。また、精神障害者の授産施設「あおぞら工房諏訪」を開所いたしました。
 少子化対策につきましては、次世代育成支援行動計画「すわっ子プラン21」を策定し、子育て環境づくりや生活環境の整備、地域社会のネットワークづくりなどの取り組みを始めております。また、児童手当は対象年齢を小学校第3学年終了時までとし、受給児童数は4,800人となっております。城南保育園と八剣保育園の統合による移転改築は、国の制度が変わったため、現在のところ着工を見合わせておりますが、国の動向が固まり次第、事業に着手する計画であります。このほか、放課後児童クラブ運営事業や児童センター運営事業などの充実を図りました。

 続いて、教育関係でありますが、30人規模学級を小学校の全学年に拡大し、少人数によるきめ細かな教育の実現を図りました。また、心身の悩みを持つ子どもの自立支援に努めるとともに、ものづくり教育奨励基金を活用した「ものづくり教育」を実施し、公開授業や工業メッセへの出展を行いました。学校施設整備では、中洲小学校給食棟の改築、城北小学校プールの改修、上諏訪中学校の外壁改修、クラスの増加に対応した教室改修工事、トイレ洋式化などを実施しました。
生涯学習やスポーツ振興に関しては、築43年となる文化センターの大規模改修を行ったほか、それぞれの施設で整備、改修を行いました。ソフト面では、学校や地域で行う学社融合講座を推進する「地域と学校ですすめる学びのまちづくり事業」などの充実を図りました。

 次に、経済の振興についてであります。
 工業では、255企業が出展し、2万3,100人を超える入場があった「諏訪圏工業メッセ2005」は、新規受注を獲得した企業も多く、直接的経済効果は約5億5,000万円と推計され、いまやこのメッセは諏訪圏域の工業振興にとって重要な位置を占めるまでに成長してまいりました。このほか、地元企業の協力を得て、小中学生を対象とする地域密着型ものづくり講座を開催することなどによって、後継者の育成を目指しております。
 商業については、諏訪TMOや商店街活性化イベント事業に対して補助を行ったほか、チャレンジショップ事業、環境プラザ事業及びみんなの広場事業を継続実施しました。加えて、チャレンジショップ卒業者や独立開業者の支援資金の利子補給制度を新規に行っております。
次に、観光の振興では、誘客拡大の取り組みのほか、上諏訪駅開業百周年に合わせた各種イベントの実施や、好評の「サマーナイトファイヤーフェスティバル」、全国花火サミットなどを開催しました。3年目となった「諏訪フィルムコミッション」の効果も現われ、多くのメディアが諏訪市を取り上げ、知名度アップと経済効果が得られております。そのほか、諏訪湖間欠泉センターのリニューアル、霧ヶ峰スキー場への動く歩道「らくちんくん」設置など様々な観光振興策を実施しました。
 農林業関係では、防災景観等居住環境としての森林整備や有害鳥獣駆除の補助事業を行い、「科の木ため池」の堤体改修工事が竣工いたしました。また、公設地方卸売市場では、青果棟屋根改修工事のほか、県事業による新川改修に伴う補償を受け、水産倉庫の移転改築を行うことになりました。

 都市基盤整備におきましては、諏訪湖周辺地区の109haを、建築物の高さを15mまでとする都市計画法に基づく高度地区に指定し、景観と住環境の保全を図りました。高度地区の指定については、高島城周辺の地域を対象にして、この3月に拡大をしました。また、中高層集合住宅の建築等に対応する「諏訪市中高層集合住宅建築物の建築に関する条例」を制定しました。国道20号諏訪バイパスにつきましては、16年度の予想ルート全線にわたる現地調査に引き続き、昨年は、四賀地区で地質データを得るためのボーリング調査が実施されました。
 市内在住外国人の生活や教育を支援する施策では、外国人児童、生徒の心のケア事業や4か国語によるマナーパンフレット(生活ガイド)の作成配布、相談窓口の開設などを行いました。また、地域で進める子ども英語学習、英語教科補助指導員配置の充実に努めたところであります。
 安心・安全で災害に備えたまちづくりについては、城北小学校及び中洲小学校校舎の耐震診断の実施や城南小学校耐震補強工事の実施設計、茶臼山配水池の緊急遮断弁設置、木造住宅の簡易診断や耐震補強工事に対する補助、洪水ハザードマップの調査事業などを行いました。また、災害情報相互通報システムが稼動し、CATVの行政チャンネル「かりんちゃんねる」での情報提供を開始しました。さらに大雨による出水に備えて、河川改修事業や内水排除施設の整備、充実に努めたほか、消防団第4分団と第5分団のポンプ車を更新いたしました。
 アスベスト対策としては生活環境課内に相談窓口を設けたほか、飛散アスベストの測定や城北小学校での除去工事を進めており、消防署・消防団には防塵マスクを配備しました。また、この1月には市民の犯罪被害防止に向けて、市の公用車4台に青色灯を装備し、防犯パトロールカーとして防犯体制の強化を図っております。

 行財政改革におきましては、指定管理者制度の導入や行財政改革プログラム策定に向けて、市民満足度調査を実施しました。市の施策に対しては概ね満足であるという結果が出ておりますが、お寄せいただいたご意見のなかには、ご批判や貴重なご提言もございますので、今後の市政運営に活かしてまいります。昨年末に9分野106項目にわたる行財政改革プログラムを、また、この3月末には行政改革の指針となる第4次諏訪市行政改革大綱及び第6次職員配置適正化計画を策定したところであります。


新年度に向けて

 次に、第4次総合計画の施策の大綱に沿って、平成18年度市政運営の大要を説明いたします。
まず、第1は、「自然と調和した快適環境の都市」についてであります。
 地球全体の環境保全に大きく影響する温室効果ガスの削減は、人類が今、果たさなければならない最重要課題のひとつであります。燃やすものを少しでも減らしていくことが、一番身近で大切なことであります。このため、市では資源物のリサイクル推進に努め、現在、9種類18品目のきめ細かな分別収集に取り組んでおります。新年度は清掃センターのプラットホームを改修し、併せて検査体制を強化することで、資源ごみと焼却ごみの分別を徹底してまいります。
 また、清掃センターに持ち込まれる焼却ごみ全体の約4割を占める事業系ごみのうち、資源物である紙類が5割近くありますので、この資源化を図ってまいります。具体的には、資源化できる紙類の集積所を設け、機密文書については細断するため、大型シュレッダーを導入いたします。このほか、剪定木のチップ化やバイオトイレの設置などによって、引き続き環境改善に向けた啓発を進めるとともに、環境にやさしい学校を目指す「学校版ISO推進事業」を展開いたします。また、現在、湖周3市町による新施設建設が計画されている湖周地区ごみ処理施設整備事業につきましては、引き続き協議を重ねてまいります。
 諏訪湖浄化に係る取り組みでは、公共下水道の整備や合併浄化槽の普及に努めてまいりますが、特に公共下水道は、18年度末における普及率95.3%、供用開始区域人口5万人を目標としております。市内の景観保全や居住空間の環境整備に関しては、霧ヶ峰の草原の保全・再生を目的とする火入れの試験的実施、散乱ごみのない美しい環境の維持に向けた諸事業を継続してまいります。
また、総合的な快適環境の都市づくりに向けて、景観形成基本計画を策定してまいります。18年度中に原案を作成し、計画策定後には、景観行政団体の認可を得ると同時に、市民のコンセンサスを得て条例を制定する計画であります。
 なお、現在、法規制のない散骨場の経営については、「墓地等の経営の許可等に関する条例」の一部を改正し、許可制といたしました。

 第2は、「福祉・保健・医療の充実した都市」についてであります。
急激な少子高齢化、総人口の減少という社会環境の大きな変化のなかで、福祉の中心となる社会保障の給付と負担のあり方も変わってきております。昨年10月に成立した障害者自立支援法によって、本年4月から、障害保健福祉施策がこれまでの支援費制度から自立支援制度に変わります。障害者自立支援法では、障害の種別にかかわらず、障害者の自立支援を目的とした共通の福祉サービスが、共通の制度により提供されることになっております。
 平成12年度の創設以来6年が経過する介護保険制度は、この4月から大幅に改正され、要介護状態になった場合に対応する従来のサービスに加え、要介護状態へ移行させないよう予防するための「介護予防サービス」が導入されます。このため、高齢者福祉課に「地域包括支援センター」を設置し、介護保険の認定をすでに受けている軽度の要介護者のための新予防給付、要介護・要支援になるおそれのある高齢者に対して実施する地域支援事業などの取り組みを実施します。この地域支援事業には、従来から行っていた芸術療法や水中運動教室、介護予防教室、配食サービスなども取り込んでいくことにしております。
 保健衛生面では、基本健康診査の全額市負担を継続しながら内容を充実させるとともに、この健診結果を介護予防事業に結びつけてまいります。また、生活習慣病予防事業の実施や骨密度測定の対象者の拡大を図るほか、各種がん検診等の充実と受診率の向上、諏訪赤十字病院への支援などにより、市民の健康増進と安心して医療が受けられる体制の整備に努めてまいります。

 次に、少子化対策では、「すわっ子プラン21」に基づく取り組みを推進してまいります。新年度から児童手当の対象年齢を小学校修了まで引き上げると同時に所得制限を緩和し、支給対象者の拡大を図ります。この結果、受給児童数は、現在の4,800人余から5,500人余となる見込みであります。また、乳幼児の通院分に係る医療費の一部負担金補助の支給対象を就学前児童まで広げ、子育ての負担軽減を図ります。このほか、交通災害見舞金支給条例に定める死亡時の見舞金の額を、年齢に関係なく一律12万5千円とすることとし、充実を図ってまいります。
 オープンから1年を迎える「すわっこランド」は、利用いただくサービスと料金のバランスを考慮し、夜間割引の設定や団体割引の導入、マレットゴルフ場の通年使用と使用料の設定、飲食コーナーの時間延長などを実施してまいりたいと考えております。また、施設運営では、健康運動メニューなどのソフト事業の充実やイベントの開催などによる利用者の増大を図ってまいります。

 第3は、「教育の充実と文化にはぐくまれた都市」についてであります。
城南保育園と八剣保育園の統合による移転改築事業につきましては、すでに土地開発公社から用地を購入してありますので、4月以降に本体工事等を実施してまいります。また、放課後児童クラブにつきましては、保護者の要望をお聞きしながら内容を充実していくほか、児童センターの運営では、児童の育ちを支援する事業や、県の「子育てサロン事業」を取り入れ、特に0歳児から2歳児の子育てに関する交流・情報交換の場を提供してまいります。
 学校教育では、本年度に引き続き、小学校の全学年について30人規模学級を実施してまいります。ものづくり教育奨励・理科振興事業では、ものづくり教育奨励基金の一部を予算化し、各学校のものづくり推進委員会が中心となって子どものものづくりの体験を進めてまいります。
 小中学校における子育て支援としては、学校、PTA、地域ボランティアが一緒になった読書活動、生活習慣を考える親子交流事業、子どもが生活習慣や社会性を身に付けるための講演会や懇談会を実施してまいります。子どもの心のケアでは、「心の相談員」やスクールカウンセラー、教育相談員による相談体制をとるとともに、中間教室の開設やサポートチームによる支援などを通して、きめ細かな対応を図ってまいります。
 学校施設の整備では、諏訪西中学校特別教室棟の改築事業を4か年計画で進め、初年度となる18年度は耐力度調査を実施いたします。また、学校トイレの洋式化や中学校への自動体外式除細動器の配置を行うほか、各学校の改修、充実に努めてまいります。
 生涯学習やスポーツ振興に関しては、新年度から体育課の事務室を諏訪湖スタジアムに移し、夜間受付窓口の開設や周辺施設管理の効率化などによるサービスの向上に努めてまいります。また、文化センターホール、駅前市民会館、清水町体育館をはじめ、市民のみなさんがより利用しやすいよう、文化、スポーツ施設について計画的な施設整備を進めてまいります。
 ソフト事業では、「地域と学校ですすめる学びのまちづくり事業」やファミリー読書推進事業、公民館などの各種講座を開催するほか、諏訪市美術館開館50周年を記念して、日本を代表する写真家である「土門拳写真展」を開催する計画であります。
 
 第4は、「産業の活力あふれる都市」についてであります。
 農業につきましては、従事者の高齢化、不耕作地の増加など厳しい環境のなかで、安全でおいしい農作物の生産や「地産地消」の拡大などを促進し、熱意を持って農業に取り組むみなさんを支援してまいります。
 公設地方卸売市場につきましては、県の新川改修事業に伴う補償金の一部を今後の施設整備の財源とするために積み立てる基金条例を設置するほか、青果棟の屋根改修工事、仲卸棟の電気設備改修工事などを行ってまいります。

 工業につきましては、工業集積地のメリットを活用した企業間の連携や、加工技術の高度化・分野拡大による親企業からの脱却が求められている現状があります。市としても、商工会議所や諏訪圏ものづくり推進機構などと連携しながら各種施策を展開してまいります。「諏訪圏工業メッセ2006」につきましては、諏訪圏6市町村の産学官が一体となった取り組みとして、諏訪の製造業集積による技術力を、国内はもとより海外にもPRし、一層の受注拡大につなげる場として支援してまいります。
 新規事業では、新技術・新製品開発費補助金を創設いたしました。中小企業者等が独自に、または大学等と連携して新技術・新製品を開発した場合、開発に要した経費の一部を補助する制度であります。このほか、各種展示会に単独では出展できない企業の出展を支援し、技術集積地―諏訪と出展企業を広く宣伝し、受注拡大を目指すための取り組みをしてまいります。
 商業につきましては、国道20号無電柱化事業によるアーケード撤去後の街並み景観を目指し、上諏訪駅前商店街振興組合が、国の支援事業を活用して建物照明、看板、色彩などを統一して改修するファサード整備事業を予定しております。市ではこの事業への補助を計画していますが、諏訪市の玄関口が明るくすっきりした景観になるものと期待しております。中心市街地の活性化に向けては、諏訪TMOが実施する旧富士銀行建物の活用調査、上諏訪駅前商店街整備計画調査、商業活性化事業などを中心に補助を継続し、中心市街地に人の流れを呼び込み、賑やかで活力ある商店街の再生を目指してまいります。

 次に、観光振興については、他の観光地にはない諏訪市だけの特色、「オンリーワン」の魅力をもったまちづくりをしていかねばなりません。幸い当市は、明確な四季の変化、湖、高原、温泉といった自然環境や数多くの史跡、文化施設など豊富な観光資源に恵まれております。こうした資源を活用し、魅力ある観光地づくりを図ってまいります。今年の諏訪湖祭湖上花火大会は、23年ぶりに3尺玉及び2尺玉の水上スターマインを復活し、訪れる見物客の皆さんに楽しんでいただきます。また、諏訪の夏のロングイベントである「サマーナイトファイヤーフェスティバル」を引き続き支援するとともに、フェスティバル最 終日には「花火と太鼓の夕べ」を開催し、過ぎ行く夏をさらに盛り上げてまいります。
また、諏訪フィルムコミッションは、立ち上げ当初の目的が達せられましたので、その事務を諏訪地方観光連盟に移管し、広域的な対応とすることで、より大きな宣伝効果、経済効果を目指してまいります。このほか、平成19年のNHK大河ドラマ「風林火山」の放映を念頭に置いた観光宣伝事業を展開してまいります。なお、ドラマの関連施設でもある高島城については、冠木橋欄干の改修、石積階段への手摺の取り付け、諏訪藩ゆかりの地を記した案内看板の設置、場内展示の見直しなどを行いリニューアルを図ります。

 第5は、「市民生活をささえる基盤が充実した都市」についてであります。
 都市基盤の整備にあたっては、都市機能の効率的・複合的な整備や都市防災の観点に立った市街地整備とともに、諏訪湖をはじめ緑豊かな美しい自然と伝統に培われた歴史的・文化的な遺産を守りながら、快適でうるおいのある都市空間づくりに努めてまいります。
 道路整備プログラムに基づいて整備を進めている都市計画道路などの主要道路につきましては、人と調和の取れた道路づくりを基本に、交通安全対策や沿道環境対策とともに、すべての人が安心して利用できるユニバーサルデザインによる整備を推進してまいります。
 なかでも、大手豊田線・サンロード改良事業につきましては、沿道市街地との一体整備を行い、交通渋滞の解消と中心市街地の機能の保全、幹線街路の沿道にふさわしい土地利用の推進を図ることを目的に、面的整備を計画しております。昨年、サンロード地区の権利者の方々から都市計画事業の合意が得られましたので、新年度は事業認可をとり、道路詳細設計や家屋等建物調査を実施してまいります。この事業によって、交通の流れがスムーズになると同時に、市の顔ともいえる上諏訪駅周辺の景観が大きく変わり、中心市街地の賑わいが復活することを願っております。
 国道バイパスについては、これまでの調査結果などを基に、ルート確定に向けて地元と具体的な協議が行えるよう、国などの関係機関に要望してまいります。同時に、バイパス関連事業を継続するとともに、アクセス道路などバイパス本線に付帯する課題などについて、地元との協議を深めてまいりたいと考えております。
 このほか、諏訪市・茅野市の行政界をまたぐ家下・青木土地区画整理事業につきましては、18年度は築造工事に入る予定でありますので、公共部分に係る道路築造費等を負担してまいります。また、概ね5年ごとに区域の現状と将来の見通しについて調査の実施が定められている都市計画基礎調査を、県の委託を受けて行います。
 次に、かりんちゃんバス及び諏訪湖周スワンバスについてであります。17年度からは、かりんちゃんバス3路線と諏訪湖周スワンバスが、「すわっこランド」へ乗り入れ、市民の足としてすっかり定着しておりますが、かりんちゃんバスは、これに併せて路線等の見直しを行った結果、過去最高の利用者数を記録しました。諏訪湖周スワンバスも利用者が相当数増加しておりますので、今後も大いに利用していただけるような運行を目指してまいります。

 第6は、「国際化の先端を行く都市」についてであります。
諏訪市は、県内の市のなかで、在住外国人の割合が高く、市民のおよそ25人に1人が外国人であります。定住者、永住者も増え、生活や教育面などで様々な問題も増えてきております。市では、「ともに生きるまちづくり」を進める一環として、「他文化との共生」を主要な柱に据えており、現在、ホームページを利用した生活情報の提供や、ボランティアによる外国人のための相談を行っていますが、さらにその内容を充実し、市民と外国籍の皆さんが快適に暮らせるまちづくりを進めてまいります。また、市内企業の取引における外国人との交流や、大連の常設展示場「諏訪ブース」を通しての国際化も進んでいるところであります。
 このようななかで、児童・生徒の国際理解を深める事業として、児童が地域と学校で進める学びのまちづくり、「わくわく!すわっこ探検隊」に国際交流をテーマとした講座を設け、英語圏に限らず国際交流、異文化を理解する機会づくりを設けてまいります。中学校においては、生徒の語学力を高めるため、外国人の補助指導員を配置する一方、在住外国籍の子どもたちの日本語指導やストレスを抱える子どもの心のケアなどを行ってまいります。また、高校生の海外姉妹都市での生活体験、在住中国人学生・企業研修生との交流など、多様な国際交流の推進を図ってまいります。
 国際都市を標榜するためには、男女共同参画の進捗状況も重要な指標のひとつであると考えます。今日、社会における女性の果たす役割の大きさはだれもが認めるところでありますが、まだ一部においては女性の進出が困難な部分もあります。男女が性別にとらわれず、社会のあらゆる分野において個性と能力を生かし、自らの意思で多様な生き方が選択できる男女共同参画社会の実現に向けて、市、市民、事業者などとの協働の取り組みによって、男女共同参画計画「男女いきいき諏訪プラン3」に掲げる目標の達成を目指してまいります。

 第7は、「防災と安全の都市」についてであります。
 近年は、毎年のように国内外を問わず大きな自然災害が発生しております。また、世界各地で起きている紛争や大規模テロなど、生命の安全を脅かす事象への不安も高まっております。このような状況のなかで、市では自然や地震災害などに対応する危機管理の総合窓口として企画部内に危機管理室を設置しました。また、国が武力攻撃を受ける事態等において、国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活に及ぼす影響を最小限にとどめるため、国民保護法に基づき、当市でも、国民保護協議会条例並びに国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部条例に基づき、市民の生命、身体及び財産の保護に努めてまいります。
 また、東海地震防災対策強化地域及び東南海・南海地震対策推進地域に指定されている当市にとって、地震をはじめとする防災対策の充実は、重要かつ緊急の課題でありますので、新年度は耐震対策事業に力を注いでまいります。まず、災害時の避難拠点となる学校のうち、昭和56年以前に建設された校舎などについて耐震診断を順次実施し、耐震補強工事を計画的に実施してまいります。18年度は、耐震診断を四賀小学校と湖南小学校及び上諏訪中学校と諏訪西中学校で、耐震補強工事の実施設計を城北小学校と中洲小学校で行い、耐震補強工事を城南小学校で実施します。また、災害時の本部となる市役所本庁舎も耐震診断を行うほか、救助作業や現場作業の指令本部である消防庁舎についても耐震診断を実施してまいります。
 公共施設以外では、「すまいの安全「とうかい」防止対策事業」を継続して実施いたしますが、旧耐震基準によって建てられた木造住宅及び市が指定する地区公民館等の避難施設も新たに対象とし、無料で簡易診断を行うなど内容を充実してまいります。また、危険と診断された住宅で耐震補強工事を行う場合には、個人負担なしで精密診断を実施し、工事に対しては一定の補助を行ってまいります。さらに、家具転倒防止器具の無料配布、自治会などの防災資機材購入への補助、災害用資機材の備蓄、諏訪赤十字病院に管理委託している災害用医薬品などの備蓄も継続して行い、いざという時に備えてまいります。

 消防関係資機材等につきましては、導入後14年を経過した消防はしご車のオーバーホールを実施し、今後の救助活動に支障をきたさないよう対応いたします。分団消防ポンプ自動車の更新は、残る第6分団・第7分団を対象に行い、各分団小型消防ポンプ購入補助、半自動式除細動器の高規格救急車への搭載、救急救命士の養成など、消防・救急活動の充実強化を図ります。
 防災基盤の整備としては、自然災害防止事業で、古川、渋抜川など5河川の改修及び大熊内水排除ポンプの更新を計画しているほか、市内各所に設置してある内水排除ポンプ施設の整備と充実も継続してまいります。水道施設では、老朽化が目立つ神戸配水地の耐震対策を実施いたします。

 第8は、「よきふるさととしての都市」についてであります。
四季の変化に富む自然環境のすばらしさ、温泉という天然資源や歴史・文化資産に恵まれた諏訪市。私は、諏訪らしい「よきふるさとの再生」を掲げ、市民のみなさんとまちづくりの方向性を共有するための施策を展開してまいりました。ソフト事業では、市民協議会による「ともに生きるまちづくり」を進め、また、ハード事業については、市民による自主的、自発的なまちづくりを支援する「おらほのまちづくり事業」など、住民と行政の協働による取り組みが根付くまちづくりを目指してまいりました。新年度は、市民協議会も4期目が始まります。環境、健康、福祉、情報・文化の4つの分野において、新しいテーマのもとで取り組むことになろうかと思います。市民協議会の活動も市民のなかに浸透してきており、活動の裾野が広がり、活動の趣旨が理解されるよう期待するところであります。
 さて、「地域づくりはまず人づくりから」と言われます。当市でも、地域づくりリーダー塾や地域づくり未来塾を開催して、人材育成を図ってまいりましたが、18年度は内容をさらに充実させ、20代、30代の若い人々を中心にした活動を行ってまいりたいと考えております。また、塾の卒業生を中心とした「すわ未来塾」を支援し、若者たちのまちづくり活動の促進に努めてまいります。
 次に、当市においては、区・自治会個々の活動は活発でありますが、周辺自治会との横の連携活動はまだ一部にとどまっているように見受けられます。防災面でも、周辺の区や自治会と手をつなぎ連携していくことが、被害防止や災害支援にとって大きな力となります。このような視点に立って、新年度は、複数にわたる区・自治会が共同で実施する、自主的な地域づくりに対して補助を行います。題して「みんなですくらむ事業」であります。この事業は、「地域福祉計画」、「すわっ子プラン21」などの取り組みとも連携して行えるものと考えております。
 ハード面では、5年間で18件の地域環境整備が行われた「おらほのまちづくり事業」の終了を受け、まちのイメージアップに取り組む地域を支援する新たな事業「辻と小径の景観づくり支援事業」をスタートさせます。街なかの人々の暮らしが息づく「辻と小径」を景観上貴重な資源として考え、「辻と小径」、そしてその周囲の整備を目指すものであります。歴史と文化を踏まえた諏訪らしい景観づくり、街並みづくりをひとつの要素とする「複合型産業のまちづくり」を視野に入れた取り組みでもあります。

 なお、新年度には、平成19年度から23年度までの総合計画後期基本計画の策定を行います。住民懇談会、市民満足度調査、ホームページなどによって市民のみなさんのご意見をお聞きし、計画案策定ののち総合計画審議会の審議を経て、決定してまいりたいと考えております。

 さて、現下の最重要課題であります行財政改革について申し上げます。
 昨年末に策定した行財政改革プログラムでは、市民への情報開示と協働の推進、成果重視の行財政運営及び職員の目的意識の共有と向上を視点として、「計画行政の改革」、「事務事業の改革」、「施設の管理運営の改革」、そして「市組織の改革」の4点を改革項目として定めております。この3月中には第4次行政改革大綱が策定され、4月以降は、その基本方針に基づいて行財政の進行管理を行ってまいりますが、改革プログラムの項目に数値目標を設定し、改革プロジェクトチーム及び各課の改革チームを中心にして、改革に取り組んでまいります。
 改革効果の大きなものは人件費の削減でありますが、職員数を平成22年4月1日までに10%、56人削減して、6億円の経費節減を目指すこととしております。これらの取り組みを含めて施策全般についての市民満足度調査を行い、厳格な事務・事業評価を行うことによって、支出の効率化・合理化を推進してまいります。加えて民間活力の活用、市民との協働による経費節減を図るなど、行政サービスのあり方についても見直しを図る考えであります。
 行財政改革は待ったなしに進めなければなりませんが、この改革が一方的な行政サービスの切捨てにならないよう、市民との対話を重ね、行政が主体となって行うべきサービスは、行政の責任においてきめ細かく対応し、血の通った温もりのある行政施策の展開にも配慮してまいります。


 終わりに、諏訪市出身の世界的舞踏家、故ニムラエイイチの自伝にある言葉について触れたいと存じます。それは、『あなたの仕事には、どれだけ伝統が受け継がれているかと、よくアメリカ人に聞かれるが、それに対しては、「私の舞踊は特に伝統には基づいていない。伝統的なものがあるように思えるのは、私の心が日本人だからで、それこそ、私が先祖から受け継いだものだからである」と、そう答えるのが、私の終始変わらぬ言葉である』というものです。私は、新年度の市政運営にあたって、この言葉を噛みしめながら、諏訪市民だけでなく諏訪市に関わるだれもが、「諏訪っていいな」と、ふっとつぶやけるような情緒豊かで、いきいきと輝くまちづくりを目指してまいる所存であります。


 次に、新年度行政執行の裏付けともいえる平成18年度予算の概要について申し上げます。
 新年度の予算編成にあたっては、人件費、扶助費をはじめとする固定的な経費の増加、及び「三位一体の改革」に伴う経常一般財源の減少、今後の市債償還額の累増等に伴う財政調整基金や減債基金の減少が予想されるため、可能な限り基金を残して財政基盤の強化を図り、持続可能な複数年を見越した行財政計画の構築を念頭においての作業を指示したところです。また、予算査定においては、成果主義による事業選択を行い、行財政の健全化及び経常的経費の一般財源5%削減等による歳出抑制を図るとともに、組織・事務事業の再編・整理、人員・人件費の更なる削減、指定管理者制度の活用、施設の統廃合、業務の民間委託の推進等による行財政改革推進予算の編成に努めてまいりました。
 その結果、一般会計予算の総額は175億円となり、前年度当初予算額に比べ4億9,000万円、2.7%の減となりました。ただし、17年度の借換債を除いた総額171億5,950万円と比較すると、3億4,050万円、2.0%の増額となります。
 一般会計の歳入のうち、主要な財源であります市税は、平成17年度当初予算額に比べ2.2%増の80億2,000万円の計上としたほか、地方交付税等の一般財源につきましては、地方財政計画等を勘案し計上いたしました。
 次に、特別会計等は、国民健康保険会計をはじめとする全会計で総額156億6,973万9千円、前年度当初予算に比べ、8,997万円、0.6%の減となりました。 
 これらの平成18年度予算の執行による行財政の運営にあたっては、多様化・高度化する市民ニーズに的確に対応するため、全職員が創意と工夫を発揮して最大の行政効果を得るよう努めてまいります。
また、行財政改革プログラムの実施とともに、行政評価と市民満足度調査などを効果的に連動させながら、さらに一層の行財政の簡素合理化と事務事業の見直し等を図り、市民の目線に立った行政サービスに努め、安心して心豊かに生活ができるまちづくりのため、計画した事業を着実に実施してまいりたいと存じます。

 新年度の事業実施にあたり、市民のみなさんの温かいご理解とご協力をいただきますよう心からお願い申し上げます。


   平成18年4月

諏訪市長  山 田 勝 文

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